今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
現在、父が起こした会社の取締役として働いている。長男男一人なので、この会社を引き継ぐことはまず間違いないのだが、一抹の不安があるという事は否めない。
なに不自由なく毎日を過ごしているし、給料も人よりも過分にもらっているとは思う。しかしながら、周りの目に対するほどはもらってはいない。
事業内容から、自分は相当な高給取りだと思われているのだが、実際のところ、まったくそうではない。
回りの期待の目から、異業種交流会やパーティーなどに誘われて、断れず参加することも多いのだが、一応役付きでも、そういうパーティーの参加費用は自腹。
なんだかんだいって、貯金も食いつぶしながら、毎月々のカードの支払いに戦々恐々としている。ある意味、親の懐を頼って、過ごしている部分もある。
かといって、
「ちゃんと自分に財産残してくれていますか?」
「あなたが死んだら、僕にはいくら入ってきますか?」
なんて、口が裂けても言えない。そんなことを言ったら、勘当ものだ。どうにかして、親の遺言書を見ることはできないものだろうか・・・・・。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。なかなか悩ましいお気持ちはよく理解できますが、投稿者の方の日頃の姿をお父さまは見ていらっしゃるのではないでしょうか。お声を拝読させて頂きますと、立派な会社のようですし、そこまで会社を大きくさせたお父さまは見るところはしっかりと見ていらっしゃるのではと思います。
民法891条には、相続人になれない場合が列記されています。そこには遺言に関することも列記されています。詐欺や強迫して、遺言をさせたり、撤回させたり、取消や変更をさせたりなど、自分のいいように遺言を操った人。または遺言書を偽造したり破棄したり、隠匿したりした人が挙げられています。遺言を見ること自体で相続人になれないなどはないと思われますが、遺言においては、遺言者の意思の尊重が大切です。当たり前ですが^^お父さまが安心して相続させるゆいごん書を書かれるように、投稿者の方も立派な経営者になる。実は、それが一番の近道なのではないでしょうか。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡