今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
もう20年ほど前になりますが、曽祖父、曾祖母を1年おきに亡くしました。郊外に2人で住み、休みの日に遊びに行くと、畑の事や植物のこと、野原での遊びを色々と教えてくれて、可愛がってもらっていました。その分2人との別れは辛かったです。
2人が亡くなり、その郊外の家と土地は、5人姉弟でただ一人の男性である大叔父が相続する事になりました。当時この家の周辺は開発を行なってはいけない地区で、雑木林や水田、畑ばかりがある場所でした。そのような環境でしたので、家と土地(庭が見事でした)はしばらくそのままに管理しておこうという話になったそうです。
しかしそれから5年ほど経ち、何と大叔父が離婚してしまいました。そしてすぐに若い女性と再婚し、今度はこの家と土地を売却してしまうおうと考えたそうです。姉たちは当然反対し、何度も話し合いが持たれましたが平行線でした。何でも年数が経ち規制が変わり、周辺にもちらほら施設が建てられ、この土地にも一部賃借の要望があったそうです。その為土地の価値が上がり、この機に売ってしまったら、という考えが発端だったようです。
話し合いを重ねるうち数年が経ち、今度は大叔父が体調を崩し、ガンで亡くなってしまいました。大叔父には当時前妻との間に20歳を超える長男がおり、後妻との間には子どもは居ませんでした。
大叔父が亡くなると、今度は後妻が土地家屋の売却話を進めようとしました。誰に相続するかは遺言などで定められていなかったようです。当然のように姉たちと後妻の間で裁判となりました。およそ5年くらいは争っていたのではないでしょうか。しかし今でもはっきりと決着が着いたとは聞いていません。
現在は姉弟の長女である祖母の代理となった婿養子の父と、大叔父の長男と、後妻の代理人との間で主に調整をしているようです。
まさか自分の親族の間でこのような相続問題が起きるとは思いませんでしたので、初めて聞いた時(裁判沙汰の時は地方に転勤していました)にはとても驚きました。
相続・遺言体験談 多数公開中。