今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
わたしの父の話です。
先日父方の祖父が亡くなり、祖父の長男であるわたしの父が遺産として山を3つ程所有することになりました。
この山は我が家の里にある山です。
里は現在の実家から車で1時間ほどのところにある、かなり過疎・高齢化が進んだ田舎です。
しかも道路があまり整備されていないので、車でも行くにはとても不便な所です。
さて、遺産の山なのですが、杉山である為資産としての価値はありません。
高速道路やレジャー施設の建設計画もないので、土地として売る事も出来ません。
おまけに山の所有権は我が家の他に、あと2家族にもあります。
一つの山の面積を3等分にして、3家族が所有しているのです。
だから数年に1回は3家族の長が集まって話をします。
話し合いと言っても、皆山に対して執着もないし、資産価値はないと判断しているので、
『このまま3家族で一つの山を所有していこう』
という結論に落ち着きます。
なお、手続きが面倒なので3家族とも山を手放すこともしません。
遺産で山を持っていると言えばお金持ちのイメージがありますが、そんなことはありません。
資産価値の無いものを持っていても迷惑なだけなのです。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。この方がおっしゃるように、現在の山はほとんど資産価値のないものが多いというのが原状ですね。また実際には、管理の問題等もあって売りたくても売れないといったお話もよく聞きますね。そしてこのケースでの1番の問題点は共有状態にしているということです。共有は遺産分割においては、タブー中のタブーとされています。簡単にいうと、このケースでは決定権が3つに分かれているので、売却価格や管理についてなどで意見がまとまらない事も考えあらえますし、相続人の内の1人が認知症になってしまうなどのリスクも十分に考えられます。まずは、この共有状態を解消することが大切ですね。そうすれば、無駄な話し合いもしなくて済みますしね^^
宮崎県行政書士会宮崎支部所属
かねこ行政書士事務所
金子 聡