今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
3年前に義父が亡くなりました。主人の家庭は少々複雑で、実母が亡くなると父はすぐに再婚し、弟が生まれました。実母の子供は兄と主人の二人、それに後妻、義弟の5人家族でした。傍から見ると、ちょっと年の離れた3兄弟という感じです。私も結婚前まで事実は教えてもらってなかったので、取り立てて普通の家庭だと・・でも内心冷たい感じのお母さんだと感じていました。兄の家に孫が生まれても、うちの家に孫が生まれても後妻さんは我関せずという感じでした。弟家族は受け入れても他は受け入れないと言う感じでした。結局、なかなか父にも会えなくなってしまいました。3年前に義父が亡くなりました。兄や夫に連絡が来たのは、亡くなった後でした。信じられませんが先妻の子供が邪魔だったんだと思います。信託銀行から公正証書の遺言書が来ました。内容は、後妻と後妻の実子つまり弟に有利な物で、なお且つ二人には高額な生前贈与がされていて、兄と夫には丁度遺留分位の相続でした。パソコンで書かれた遺言書によわよわしい直筆で名前が書かれていました。当然兄と主人には納得がいかないようでした。いいたい事は山ほどあるけれどもトラブルになるのを避けたいから黙って我慢しているようです。私は、第3者を挟むことでトラブルは避けられたのかもしれないけれども、遺言とはなんだろうと改めて考えさされました。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。ゆいごん書とはなんだろう?出来事は、見る角度によって様々です。このお声でも、投稿者の方からみれば、後妻はひどい人に見えるかもしれませんが、他方後妻の方から見れば、当然でしょ!ということになります。日本の法律は、所有権絶対の法則があります。ものの行く先は、所有者が決める。ですから、その所有者の意思表示として遺言が大きな力をもつのです。投稿者の方の納得いかない思いも理解できますが、このお声のケースでは、相続トラブルになる典型的なケースです。ゆいごん書があったからこそトラブルにならずに済んでいるのではないでしょうか。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡