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声 母たちの相続

今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。

 

私の母は5人姉妹の2番目です。
母は戦中の生まれで、子供だったとはいえやはりとても苦労したらしいです。
良く知らない遠い親戚への疎開、親兄弟と離された寂しさ、物がない辛さ、大人でも辛い様々な耐える試練を小さいころに沢山味わったそうです。
母の母つまり私の祖母は私の記憶では元気だったことがありませんでした。
祖母は今の日本においても難病指定されるような病気でした。その祖母を嫁いで行った5姉妹達は代わる代わる面倒を見続け、献身的に看病しました。
祖父は一代で事業を起こし成功した人でした。とても小さい人でしたが、豪傑で時におっかなく時に強引で時に茶目っ気のあるとても優しい祖父でした。
大人になった今思い出すと、祖母も祖父も葬儀はとても立派なものでした。
でも祖父が亡くなった後は、祖母が亡くなった後よりとてもひどく初めてある醜さを身近に感じました。
相続の問題です。祖母の時は祖父がまだ元気でしたので祖父が仕切っていたのだと思います。
その祖父は遺言状を残してはいたのですが、不備があり正式なものと認められず、5姉妹の感情と欲に5方向から引っ張られて引きちぎられてしまいました。
母は争いに耐えられなかったのかお金で争いたくなかったのか、話し合いには毎回出席だけはしていましたが特に主張することもなく他4姉妹達は引っ張り合いを止めることなく3年過ぎました。
子供心に「お金を残して死んじゃいけない」と感じたことを忘れられませんし、4姉妹の言うことが綺麗事にしかもう聞こえません。

ここがポイント!

お声を頂きありがとうございます。このお声で悲しいのはせっかくの遺言書が無効だったことですね。自筆証書遺言だっただろうと推察されますね。自筆証書遺言には、要件があります。1、すべて手書き 2、名前を書く 3、印鑑を押す 4、日付を書く の4つです。また自筆証書遺言には、本人性の確保や保管などをどうするのか?といった問題もあります。このお声のような相続にならない為にも、意味のあるゆいごん書を書かなければなりません。ゆいごん書は書いただけでは意味がありません。

 

宮崎県行政書士会宮崎支部

かねこ行政書士事務所

金子 聡

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