今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
私の会社の同僚の話です。彼は現在、40代の男性で、既婚者です。Aさんとします。新潟県の農家に生まれ、兄弟も彼を含めて5人います。彼の母親は十年ほど前にすでに他界しています。数年前、彼の父親が亡くなりました。その時の話です。農家なので、Aさんの長男がその家業を継ぎ、長年一緒に暮らしていました。さて、四十九日も済み、落ち着いたところで、長男がAさんの家に訪ねてきました。遺産相続のことで話があるということでした。Aさんは、兄弟が5人もいるので、遺産相続についてあまり期待していませんでしたが、多少はもらえるものと思っていました。そして、長男の口から意外な言葉が出てきました。「実は、借金がある。しかも多額だ。だから相続放棄して欲しい。」Aさんは、びっくりしました。事情を聞くと、最近新しい農機具を購入したことなどによる借金ということでした。それで、Aさんも納得し、相続放棄しました。それから、1年くらいした後、長男は家を新築しました。どこにそんなお金があるのかと他の兄弟も疑問を感じました。もしかしたら、長男に騙されたのではと今でも疑ってしまいます。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。確かに何か不可解な点がありますね。タイミングが良すぎるというか、、、。借金についての詳細などを聞かなかったAさんが人が良すぎたのもあるかなとも思います。まあ農家さんのご長男であれば、逆らえない部分もあるかともしれませんね。そう考えると家業を継ぎ、ご両親と一緒に生活されていたのであれば、ある程度はしょうがない部分もあるのかなとも思います。この声のように、相続は人の感情、つまり猜疑心やねたみなど人の負の部分の感情が大きく作用します。だからこそ、わかりやすく意思を伝えてあげるゆいごん書がこれからの時代ますます必要になってくるのだと思うのです。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡