今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。

「ワープロで書け」

思わずそう言いかけました。
私も字が汚い方なのですが、こういうのって遺伝するのでしょうかね。
爺さまが残した遺言状は、解読不能の一言に尽きる。もう、字が汚いのなんのって。
最近、具合悪そうなくせに、ときどき起き上がって何かごそごそやってると思ったら、こんなの書いてたのかよと。
押し入れから引っ張りだした硯と筆なんか使っちゃって、よれよれの汚い半紙を前にして何回も書き損じながら清書したんでしょうね。すっかり広くなった爺さまの私室片付けてたら、箪笥の隅っこの方に隠すようにして失敗作が突っ込んでありました。
そういった失敗作と比べれば清書された方は、まだ綺麗な方なんですが、それでもひどい。よく言うミミズがのたくったようなってのが実在することを初めて知りました。何で楷書体が行書体に見えるんだよ、爺さま……。
集まった親戚一同で呆れたり、笑ったりしながらなんとか解読して、それでもって生きてた頃の爺さま思い出して、涙腺緩んじゃって。
最期に、文末に書いてあった「たのしかった。ありがとう」で皆さま撃沈でしたね。
きったねー直筆なのが更に泣ける。
自分の遺言状は、絶対直筆で書いたりしないと、霞む視界の中でそう思いました。

ここがポイント！

お声を頂きありがとうございます。いや～なんとも素敵なお話しですね＾＾このお声にあるように、ゆいごん書は遺されたご家族へのメッセージがとても大切です。「楽しかった。ありがとう。」と結んだおじいさまは素敵な人生を送られたのですね。とても心が暖かくなりました。しかしこの投稿者の方がおっしゃるように、自筆証書遺言でのゆいごん書をワープロで書くことは出来ません。自筆証書遺言は、すべて自書するのが法律で決まっています。大変だとは思いますが、思いを込めた大切なものとして、手書きもいいじゃないのかなと思います。あなたにとって。ご家族にとって大切なゆいごんだからこそ。手書きの汚い字も味があるものです。

宮崎県行政書士会宮崎支部

かねこ行政書士事務所

金子　聡