任意後見契約のメリット・デメリット【失敗しないためのポイント】
任意後見契約は、「将来自分の判断能力が低下したときに備えて、信頼できる人にサポートを依頼できる制度」です。
しかし、メリットばかりが強調されがちで、デメリットや注意点を理解しないまま契約してしまう方も少なくありません。
第2回では、任意後見契約のメリット・デメリットを整理しながら、トラブルを防ぐポイントまで詳しく解説します。
■ 1. 任意後見契約のメリット
① 自分で後見人を選べる(最大のメリット)
法定後見と違い、「誰に任せるか」を自分で決められます。
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信頼できる家族
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専門家(行政書士・司法書士・弁護士)
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親しい知人
「この人なら安心」と思える人を選べるのは非常に大きな利点です。
② 契約内容を柔軟に決められる(オーダーメイド)
たとえば――
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財産管理だけお願いしたい
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医療・介護の手続きも任せたい
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親族への状況報告も含めたい
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施設選びや住まいの整理もお願いしたい
など、ご本人の希望に沿って細かく設計できるのが特徴です。
③ 判断能力が低下しても生活を円滑に維持できる
認知症が進むと、次のような手続きが難しくなります。
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銀行手続き
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保険の請求
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契約の更新
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介護サービスの利用
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各種支払い
任意後見契約があれば、後見人がスムーズに対応できるため、生活が止まらないのが大きなメリットです。
④ 透明性が高い(監督人がつく)
任意後見受任者が、家庭裁判所に申立てを行い、家庭裁判所が「任意後見監督人」を選んだときから、任意後見がスタートします。
監督人が後見人の業務をチェックするため、
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財産の使い込み
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管理の不透明化
といったトラブルを大幅に防ぐことができます。
⑤ 相続や終活と相性が良い
任意後見は、次の終活手続きと組み合わせるケースが多いです。
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遺言書
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見守り契約
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財産管理委任契約
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死後事務委任契約
特に宮崎では、おひとり様の増加により、「任意後見+遺言+死後事務」
のセットが非常に増えています。
■ 2. 任意後見契約のデメリット
① 契約してもすぐには使えない(発動までの“空白期間”)
任意後見は、判断能力が低下し、家庭裁判所が後見監督人を選任するまでスタートしません。
つまり――
契約 → 数年後に発動
という流れが一般的です。
発動前の期間は、見守り契約・財産管理委任契約などで補う必要があります。
② 家族関係によってはトラブルが起こることも
たとえば、
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他の家族が後見人に不満を持つ
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財産管理に意見の相違が生じる
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干渉しすぎる親族がいる
など、家族間の調整が必要になることがあります。契約内容を明確にしておくことで回避できます。
③ 専門家に依頼すると費用がかかる
費用としては、
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公証役場の手数料
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任意後見監督人の報酬(月額)
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専門職後見人の報酬(月額)
などが必要になります。
④ 後見人の選び方に失敗すると悔やんでも遅い
選んだ後見人が、
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責任感が低い
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お金にルーズ
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手続きが苦手
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家族と仲が悪い
などの場合、後々トラブルになります。適任者がいない場合は、専門職へ依頼するほうが安全です。また、任意後見発行前であれば、契約を解除することが出来ます。
■ 3. デメリットを減らすための対策
① 必ず「3点セット」で備える
任意後見は単独だと不十分。実務では以下が基本セットです
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財産管理委任契約
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任意後見契約
- 死後事務委任契約
この3つが揃っていると、発動前・発動後のすべてをカバーできます。
② 後見人の選定は“人柄重視”
法律知識よりも大事なのは、
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誠実さ
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金銭感覚
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報告の丁寧さ
があるかどうか。専門職に依頼する場合は、実務経験を必ず確認しましょう。
■【まとめ】
任意後見契約には多くのメリットがありますが、「発動までの空白」や「選任者の選定ミス」などのデメリットも存在します。
しかし、正しい設計+適切な後見人の選定+3点セットの契約
を行えば、デメリットのほとんどは解消できます。
次回の第3回では、
「任意後見契約の手続き・必要書類・公証役場での流れ」をわかりやすく紹介します。
■ Q&A(よくある質問)
Q1. 家族を後見人にするのは良くないのですか?
A. 悪いわけではありません。
ただし、財産管理に不安がある場合や、家族間で感情の対立がある場合は専門家の方が安全です。
Q2. 専門職後見人を選ぶメリットは?
A. 透明性の高い管理、法的手続きの確実さ、家族トラブルの回避など、総合的な安心感があります。
Q3. 任意後見は一度契約したら変更できませんか?
A. ご本人の判断能力があるうちは、変更が可能です。
